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バナナと合体したセルフポートレート陶彫-新宿タカシマヤで田島弘庸さん個展

作品の人物は全て作者の田島さんがモデル 

作品の人物は全て作者の田島さんがモデル 

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 新宿タカシマヤ(渋谷区千駄ヶ谷5、TEL 03-5361-1111)10階美術画廊で現在、造形家・田島弘庸さんの個展「田島弘庸展 オーガニックバナナ」が開かれている。

震災後に作られた「義援金」と題した新作の2点(関連画像)

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 田島さんは1969(昭和44)年広島生まれ。国内外の美術大学で学び、現在はアリゾナ州のコミュニティーカレッジの陶芸学科で教壇に立ち、現地を拠点に作家活動を行う。自身をモチーフとしたセルフポートレートの陶彫による立体作品を発表し続けている。

 会場には、現代社会に存在するさまざまなキャラクターがバナナの実物サイズで表現した作品「バナナピープル」が並ぶ。バナナの皮をむき、出てくるのはとても「オーガニック」とは言えないたばこや缶詰、ジャンクフーズなどに囲まれた現代人の姿。女性、子ども、老人、サラリーマン、シェフ、レーサーなど70点以上の作品全てが、田島さん扮(ふん)したキャラクターで立体化されている。「作品は全て『焼き物』で作られており、焼いては色を付け、また焼くという、非常に手間がかかったもの」と同店広報担当者。

 最新作の「義援金」と題した2点は、自身や家族、周りの友人が募金活動をしている中で「人間はそんなに捨てたものじゃない」と考えて制作した物という。義援金を募る男女の周りには、被災した人々を助ける医師や救急隊、ボランティアたちの姿がちりばめられている。

 「アイロニーにあふれた表現で日本人の性格をたくみに、そしてシニカルに捉えた作品を一堂に展覧している。会場で一点一点細部までユーモアあふれた作品をじっくり楽しんでいただければ」

 新作2点の作品売り上げ作家利益全額と、他作品の売り上げ作家利益の半分が日本赤十字社を通じて被災地に寄付される。

 営業時間は10時~20時(23日は20時30分まで。最終日は16時まで)。入場無料。今月27日まで。

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