小田急線の歴史をまとめた大型本「小田急線沿線の1世紀」が5月、世界文化社(千代田区)から刊行された。
同書は、小田急全線各駅を網羅した写真でつづる文化史。「昭和2年開業の小田急線の1世紀分のドラマを詰め込んだ、読んで楽しいアーカイブ本」(世界文化社の南さん)。沿線各町のかつての景観と歴史を貴重な写真と資料とともに1駅ずつ紹介する。監修は生方良雄さん。
1925年東京生まれの生方さんは東急急行電鉄に入社し、会社再編のため小田急電鉄へ。運輸部長、車両部長、箱根ロープウェイ専務取締役を歴任。小田急に関する著書多数。
内容は、「小田急線ストーリー~温泉特急からブルーロマンスカーまで」「小田急線各駅停車沿線の一世紀 新宿~小田急、箱根鉄道、多摩線」「江ノ島線 各駅停車沿線の一世紀」「80年の星霜~旧版地形図に見る昭和初期の駅周辺」など。
南さんは「これまで知らなかった小田急線の姿が見えてくる。鉄道ファンはもちろん、沿線住民、通勤通学経験者にとって郷愁を誘う保存版。この本を手に取り、懐かしい風景に旅してほしい」と話す。
小田急線沿線の書店ではパネル展も実施する。実施店舗は、「三省堂書店」新宿店、下北沢店、成城店、海老名店、小田原店など。全176ページ。価格は4,200円。