松竹(中央区)は7月19日、新宿靖国通りに都心最大規模のシネコン「新宿ピカデリー」(新宿区新宿3)をオープンする。
同社は2006年に旧新宿松竹会館の老朽化に伴う再開発のため「新宿ピカデリー1・2・3・4」を閉館し、新たな娯楽施設の建設を行ってきた。新設の「新宿ピカデリー」は延べ床面積9,811平方メートル、10スクリーン、2,237席と都心最大規模のシネコンとなる。
同施設のデザインコンセプトは「真っ白なシアター」。ピュアホワイトとガラスを基調としたデザイン、1階~3階まで貫く巨大な吹き抜け、白い大階段などが特徴。立地も良く、最寄り駅は新宿三丁目駅。伊勢丹新宿店、バーニーズニューヨーク新宿店、紀伊國屋書店新宿店と隣接し、エントランスロビーは靖国通り~新宿通りを貫く大通りとして機能する。
劇場内の施設も豪華で、最大スクリーンの真正面にプライベートルーム型のバルコニー席「プラチナルーム」を2室設置。イタリア・カッシーナ社製ソファを使用し、プライバシーにも気遣っているという。利用料金は3万円(2人)。そのほかプラチナシートも22席用意し、1万円(ペア券)で提供する。
音響設備は大型JBLを使用した6ウェイスピーカーをメーンに据える。メーンロビーには超大型ディスプレー、エントランスには多数の液晶ディスプレーを配置し、映像作品やさまざまな情報を発信。館内飲食物の販売は、デニッシュとクロワッサンを毎日ブランジェが厨房で焼き上げ提供する。館内の地下1階~地上2階には「無印良品」がテナントとして入る。
同社広報担当者は「ワールドプレミアや特別試写会などのイベントで、各国から集まるスターやクリエーターがレッドカーペットに立つシーンは、ハリウッド、カンヌに並ぶ世界の映画都市・東京のシンボルとなるはず」と意気込みをみせる。同社では1年間の来場者数を150万人以上と予想。興行収入は売店収入などを含め27億円を見込む。