地下鉄丸の内線新宿駅から新宿三丁目駅にかけての地下通路に5月23日、世界最大の黒板アート作品が登場した。
画家として活動する、れなれなさんが「ドラゴンクエストヒーローズII 双子の王子と予言の終わり」(今月27日発売)に先駆け、記念キャンペーンの一環で描いた。現場となる新宿地下メトロプロムナードには、横14メートル、縦2メートルほどの大型アドボードスペースが設けられている。このサイズの黒板が出現するのは初めて。
黒板アート作品で話題を提供している、れなれなさんが、特注の黒板に白いチョークだけで、モンスターの臨場感あふれる細密な絵を描いた。
れなれなさんは、高校卒業間近の教室の黒板に描いた作品をSNSにアップしたところ、その仕上がりが話題となり、宮部みゆきさんの著書「過ぎ去りし王国の城」(KADOKAWA)のカバー作画に抜てきされたことから、その後、CM制作などに活動の場を広げている19歳。
累計100万本以上を売り上げている「ドラゴンクエスト」シリーズは、誕生30周年を迎える記念の年。
イベントは、ツイッター上で24日23時59分までにハッシュタグ「#DQH2」を付けたツイート数が5,000件を超えると、翌25日に「かいしんの一撃」が発動。ロトの剣に見立てた特注の黒板消しでモンスターたちに「かいしんの一撃」を与え、黒板に描かれたモンスターは消し去られる。
れなれなさんは「巨大倉庫で初めてこの漆黒の巨大黒板を見たとき、今まで制作した黒板アートとはケタ違いの規模で、ほんとに私、できるのかな」と不安になったという。制作には1カ月を要し、搬出搬入も崩れやすい黒板の絵を崩さないよう細心の工夫と苦労があったという。「一つ一つのキャラクターを丁寧に描くことに専念した。サイズを生かした迫力のある絵を描きたいと臨んだ」と言う。「絵が期間中消えてしまうのは残念だが、消されてしまうはかなさも黒板アートの宿命。多くの方が行きかう新宿駅で見ていただいた方に楽しんでいただき元気になっていただければ」とも。
掲出は今月29日まで。