紀伊國屋書店新宿本店(新宿区新宿3、TEL 03-3354-0131)で、竣工50周年記念フェア「KAIDAN BOOKS」が開催されている。
階段を人生になぞらえ、1歳から80歳までそれぞれの年齢に合わせた“書店員のお薦め本”160冊を、地下1階から8階までの階段に掲示されたポスターで紹介。新宿通り側の階段では下から年齢を重ねるように80冊を、靖国通り側ではさかのぼるように80冊を紹介する。本は2階入り口横のフェア台に展開し、選者のコメント入り書籍リストも配布している。
絵本やコミック、小説、詩集、エッセー、評論などさまざまなジャンルから書店員数人が倍以上の冊数を選定し、会議や投票で絞り込んでいった。「選者の年齢層が20~40代なので、自分たちが経験してきた年齢までは選びやすかったが、70~80歳は難航した」と話すのは、選者の一人である山﨑陽子さん。同じく選考に携わった伊藤隆弘さんは、「本を年齢別に当てはめていくという作業は私たちにとっても新鮮な経験。『青春』や『不惑』といった一般的なイメージにとらわれないようにするのが大変だった」と苦労を語る。「どれも月並みなものではなく、一人一人の思い入れが強く出た少し変わった選書になっている」とも。
同店のエスカレーターは4階までで、そこから8階まではエレベーターか階段を使わなければならないという、いわば“弱点”を逆手に取って生まれた企画。「楽しく階段を上り下りしながら、普段行かないフロアに足を運んだり、知らなかったジャンルの本に触れたりしてもらえたら」と山﨑さんは話す。
営業時間は10時~21時、無休。「KAIDAN BOOKS」は、2015年1月25日まで。