コニカミノルタプラザ(新宿区新宿3、TEL 03-3225-5001)で4月20日より、「第32回木村伊兵衛写真賞受賞作品展」が開催される。主催は朝日新聞社。
同展は、その年に活躍した「新人」写真家に贈られる「木村伊兵衛賞」受賞者の作品を展示するもの。同賞は写真界の芥川賞とも言われ、これまで、映画「さくらん」で監督デビューを果たした蜷川実花さん、ホンマタカシさんらを輩出している。
今年の受賞者は、本城直季さん(受賞作「small planet」)、梅佳代さん(受賞作「うめめ」)で、同展では受賞作品を中心にそれぞれ作品展を行う。
本城直季さんは1978年東京生まれ。受賞作「small planet」は大判カメラを用い、「アオリ」の技法で撮影されたもの。風景の一部にピントを合わせることで、ミニチュアセットのように非現実的な世界観を提示している。展示作品数は約10点。
梅佳代さんは1981年石川県生まれ。動態視力の良さを生かした「シャッターチャンス」の妙が特徴で、独特の視点と絶妙な間合いでユーモアにあふれた作品を撮り続けている。展示作品数は約30点。
同時に「木村伊兵衛名作展」も開催。同展は、朝日新聞社出版本部が主体となり運営されてきた同賞が、今回から同社全体での取り組みとして位置づけられたのを機に開催されるもの。故・木村伊兵衛氏は、スナップの名手、女性ポートレートの第一人者として知られるほか、スポタージュや伝統工芸職人の撮影などでも活躍、日本写真家協会初代会長など写真界の要職を歴任した。同展では、「N婦人」(1950年)や「青年」(1953年)など代表作約25点を展示する。