新宿三丁目駅近くに4月3日、趣味カフェバー「SHUMINOVA(シュミノバ)」(新宿区新宿5)がグランドオープンする。運営はウェブストリーミング事業などを手掛けるRopEar(新宿区)。
「こだわりの木材を使用した」というカウンターでくつろぐ「シュミノバ」プロデューサーの2人
「ミニ四駆」や「ファミコン」など、20代後半~30代をターゲットとする「趣味」をテーマにしたカフェバー。店舗面積は約10坪。席数は最大20席前後。Wi-Fi完備、電源も使える。テレビゲームがプレーできるプロジェクターなども設けている。
プロデューサーの山中裕介さんは、ドワンゴ(中央区)に入社し、マーケティング部でのウェブ解析業務などを担当。その後、「ニコニコ本社」でイベントの企画やディレクション、番組配信などを担当してきた。「ウェブから広がっていくコミュニティーに魅力を感じていた。ニコニコ本社で番組制作などを担当した際も、コンテンツに集まる人たちが作るコミュニティーってすてきだなと思い、リアルの場所を提供できればと構想してきた」
3月9日からプレ営業を行っているが、共同プロデューサーの光永知世さんによれば「こちらが提案するものだけでなく、お客さん主導でイベントが行われることもあり、すでにコミュニティーが出来上がりつつある」という。同店でミニ四駆を通して出会った客同士が意気投合し、同店のプロジェクターを使ってミニ四駆大会の対策を練り、優勝するという「この場所がもたらしてくれた成果」もすでに現れているという。
新宿に開店した理由については、「サブカル的なイメージを持っている街だと、一般の方にとって敷居が高くなってしまうと思った。先入観がなくて、できるだけ人の集まりやすい場所を選んだ」と山中さん。それが功を奏してか、「何気なく訪れたお客さんが、趣味を通して常連さんと仲良くなることもある」という。
提供するメニューにもこだわる。福岡県・糸島産の卵を使い、専属のパティシエに依頼しているという「糸島卵のサクふわスコーン」(600円)や、「3層仕込みのオリジナルチーズケーキ」(700円)、「がっつり食べたい」という客の要望を取り入れた「照り焼きチキン」(600円)などに加え、さまざまな種類から選んだというコーヒーや紅茶、アルコール類なども取りそろえる。「コンセプトカフェのメニューはおいしくないというイメージがある。それは避けたかった」と山中さん。
ウェブ配信に必要な機材各種も備えている同店では、ストリーミング配信イベントの会場としての利用も受け付ける。さまざまなコンテンツと拡張現実(AR)技術を連動させた企画なども考えているという。山中さんは「昔ながらにやっている企業など、意外な組み合わせでコラボを行うのも面白そう。さまざまな『趣味』の場として機能させることができれば」と意気込む。
営業時間は14時~23時、水曜定休(イベントなどにより変動)。