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アーティスト集団「Chim↑Pom」、新宿の解体予定のビルをジャック

展示作品の一つ「ビルバーガー」 ©2016 Chim↑Pom

展示作品の一つ「ビルバーガー」 ©2016 Chim↑Pom

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 新宿にある歌舞伎町振興組合ビル(新宿区歌舞伎町1)で現在、「Chim↑Pom(チン↑ポム)」の新作個展と音楽・パフォーマンス・トークなどライブイベントから成るプロジェクト「『また明日も観てくれるかな?』~So see you again tomorrow, too?~」が開催されている。

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 主催する「Chim↑Pom」は2005年、卯城竜太さん、林靖高さん、エリイさん、岡田将孝さん、稲岡求さん、水野俊紀さんにより結成された現代アーティスト集団。強い社会的メッセージを持つ作品を発表し、東京をベースに世界中でプロジェクトを展開している。

 日本で約3年ぶりとなる今回の大規模な展示の場は、1964(昭和39)年に建設され、今年11月に解体が予定されている建物。地上4階~地下1階に作品を展示し、同展のテーマ「Scrap and Build(スクラップ アンド ビルド)」を繰り返してきた日本のこれまでと、2020年東京オリンピックに向けて再開発が進む現在の東京の都市の姿に迫る。

 「作品の一つ『ビルバーガー』は、4階・3階・2階のフロアを切り抜き、そのまま真下の1階に積み重ねた巨大彫刻作品。壊すこと、建築すること、という相反する2つのプロセスによって「Scrap and Build」を可視化。タイトルは、各階にさまざまな用品を挟み込むその姿に由来する。ファストフード的大量生産・大量消費を街や都市に重ねて想起させる」と「Chim↑Pom」の林さん。

 ビルに展示された作品群は会期終了後も撤去せず、ビルの建て壊しに伴って破壊される。その後、作品の残骸を拾い集め、同じく建て壊し物件である渋谷パルコのネオンサインなどとともに、来年初頭に行われるプロジェクト第2弾となる個展で再構築される予定。展覧会そのものがスクラップ&ビルドを体験することで、廃虚の活用やスクラップのみにフォーカスすることなく、次に続く未来の在り方をも問うという。

 10月28日には、古藤寛也さんをディレクターに「ヒップホップ・ドリーム」などの著作がある新宿ベース・鎖グループ代表のラッパー、漢a.k.a GAMIさんと、音楽家・菊地成孔さん、DJ BAKUさんがコラボレーションするライブイベントも予定する。

 開催時間13時~22時。入場料は1,000円。28日のイベントデイは22時~翌6時。入場料3,000円+1ドリンク。今月31日まで。

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