新宿で同潤会アパートをテーマにした写真展-解体までのドキュメンタリー

映画ロケなどにも使用されたレトロ感溢れる「清砂通りアパート」は歴史的構造物として評価が高かった

映画ロケなどにも使用されたレトロ感溢れる「清砂通りアパート」は歴史的構造物として評価が高かった

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 コニカミノルタプラザ(新宿区新宿3、TEL 03-3225-5001)は3月22日より、兼平雄樹さんの写真展「同潤会清砂通りアパート~完結編」を開催する。

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 同潤会アパートは関東大震災後の復興建築として生まれたもので、同潤会が不燃を目的とした鉄筋コンクリート製のアパートを東京や横浜に建てたもの。清砂通りアパート(江東区白川)は全16棟(663戸)と同潤会アパート最大の規模を誇り、地域の住民に長く愛された建物だったが、2002年に解体され75年間の歴史に幕を下ろした。

 同アパートは全体が歴史的構造物として専門家の評価が高く、白川三丁目交差点に面して建つ1号棟は、特に先進的なデザインと象徴性が多くの人を魅了し、映画「スワロウテイル」のロケ地として使われたことでも有名。

 1969年東京出身の兼平さんは、1996年の代官山同潤会アパート解体を契機に、東京の歴史のある集合住宅の撮影を本格的にスタート。2000年から3年間、同潤会清砂通りアパートに住み、解体が終わるまでの過程をカメラに収めるなど、そこに暮らす人々の生活に寄り添った個性的な作品を発表し続けている。

 兼平さんは「時代から失われていく共同体の暮らしがあり、それを継承してきた住人の姿があったが、建物の寿命や住人の高齢化に伴って、ついに建て替えが行われてしまった」と話す。撮影当初は「汚いところばかり撮りやがって!」と住人から罵声を浴びせられたというが、「自らここに移り住み、アパートの一員として受け入れていただくことで、解体まで撮影を続けることができた」と振り返る。

 開催時間は10時30分~19時(最終日のみ15時)。

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