新宿の歴史と変遷を楽しむ-新宿中村屋が夏休み特別企画

中村屋サロンに集う当時の芸術家達

中村屋サロンに集う当時の芸術家達

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 新宿中村屋(新宿区新宿3)は夏休み特別企画として、8月3日に「新宿に集まった人々~中村屋サロンと夏目漱石」を、8月9日に「目指せカレー&カリー博士!!」を、それぞれ開催する。

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 中村屋は1901年に本郷東大正門前でパン屋を開業。1907年に新宿へ出店し、1909年に店舗拡張のため新宿の現在地に移転。新宿店を本店として和菓子の製造・販売を始めた。1927年には喫茶部を開設し、日本に初めて「純インド式カリーライス」を紹介。以来、歴史と伝統を重んじた和菓子の老舗として、広く知られている。

 第1弾企画は、明治の初期に、荻原碌山(彫刻家)や中村彝(洋画家)など、多くの文士や芸術家が中村屋創業者相馬愛蔵・黒光夫妻の元で形成した「中村屋サロン」と、夏目漱石を慕う芥川龍之介(小説家)や寺田寅彦(随筆家)などが集まった「漱石山房」(弁天町)にスポットを当て、数々のエピソードを紹介。同店の「純インド式カリー」を昼食にとったあと、漱石ゆかりの地を巡るツアーを行う。料金は1人2,300円(飲食代・入場料込み)。

 同店CSR推進室室長の吉岡さんは「1885年に新宿駅が出来た当時の一日の乗降客が80人弱、現在は約350万人というデータがある。新宿中村屋は新宿で開業してから98年目、田舎だった新宿が現在の大都市に成長する過程を見届けてきた。街の変遷と、さまざまな活動を行ってきた人々について、伝え続けていくことが社会貢献になれば」と話す。夏目漱石は今年生誕140周年で、新宿区なども積極的に紹介を行っている。

 第2弾企画は、同店が日本に初めて「純インド式カリーライス」を紹介して80年目であることから、日本におけるカレーの歴史、欧風カレーと「インドカリー」の違いなどを学びながら、親子でカレー作りに挑戦するもの。「カレーは日本人が最も親しんでいる食べ物のひとつ。調理法、スパイスの使い方などを学びながら、親子で食文化の歴史を楽しんでほしい」(吉岡さん)。料金は1人2,700円(飲食代・材料費込み)で、親子(大人と小学校高学年以上の子どものペア)での申し込みとなる。

 同企画について吉岡さんは「同店の歴史と伝統を感じてもらいながら、新宿という希有な都市の成り立ちや文化的側面を知ってもらいたい。今後も歴史・食・文化といった面で、新宿を広く紹介していきたい」と意気込みを見せる。

 問い合わせ、予約申し込みは同店3階レガル(TEL 03-3352-6163)まで。受け付け時間は11時~21時。

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