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新宿4丁目で史群アル仙さん個展「COMPLEX 2」開催-昭和テイストの漫画とクレパス画

「巨大な女」から
(C) 史群アル仙

「巨大な女」から (C) 史群アル仙

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 アパートメントホテル新宿内のギャラリー「beginning of the end」(新宿区新宿4、TEL 03-6273-0991)で、5月26日から漫画家・クレパス画作家、史群アル仙(しむれ あるせん)さんの個展「COMPLEX 2」が開催される。

史群アル仙さんとクレパス画「静かな夜の夢は」(2012年)

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 史群さんは1990年生まれ。幼い頃から父親が収集していた昭和時代の漫画に囲まれて育ち、夢中で読みあさる。「小学校に上がるまではそれらが昔の漫画だとは知らなくて、4年生の時に母から手塚治虫先生がすでに亡くなっていると聞き衝撃を受けた」と話す史群さんは、それをきっかけに昭和の漫画が持つ温かいタッチを自ら引き継ぐ決心をしたという。

 その後独学で漫画やイラストを学び、15歳からはクレパスで絵画の制作も始める。「中学校に入った頃、周囲となじめず心を病んで引きこもりになってしまった。その時は自分の感情を漫画でなく色で表現したいと思いクレパス画を始めた」と史群さん。発表する意欲はなく描きためる日々が続いたが、2011年に偶然ライブペインターの菩須彦(ぼすひこ)さんと出会ったことがきっかけで、アーティストとして本格的に活動を始める。2014年からはツイッターやブログ上で1ページ漫画「今日の漫画」やボールペンによる一発描きの即興線画「今日の絵」の公開を開始、人気を集めている。

 同展では「今日の漫画」の原画展示や「今日の絵」展示・販売、ライブ作品制作などを行う。「コピー原稿ではなく原画を見てほしいという気持ちが強い。デジタルを一切使わず手で描いている原画を、ぜひその目で見て作家が込めた思いを感じてほしい」と史群さん。また縦2メートル、横5メートルの巨大クレパス画「静かな夜の夢は」も展示。全く異なる二つの画風から、テーマの一つである「作家としての二面性」が伝わる内容となっている。

 タイトルにもなっている「コンプレックス」について、史群さんは「小さい頃から変わったものが好きで、そうした個性を『劣っている』と認識してしまっていた」と自らの体験を振り返る。「同じ悩みを抱える若い人たちに、引きこもりだった自分でもここまでがんばれたというメッセージを伝えられたら」とも。

 入場料は500円(入場特典・限定描き下ろし漫画ポストカード付き)。展示時間は13時~21時で、会期中は史群さんも毎日材廊の予定。予定の変更はツイッターやブログで告知される。5月31日まで。

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