モア4ストリートで女流棋士10人がファン交流イベント

北尾まどかプロによる「10人指し」

北尾まどかプロによる「10人指し」

  • 0

  •  

 6月3日午後、新宿のモア4番街ストリート(新宿区新宿3)で女流棋士ばかり10人が集結し、将棋ファンとの交流イベントを行った。同地でオープンカフェを運営するジーニア&アーレイ(港区)と、このほど新しく発足した日本女子プロ将棋連盟(LPSA、北区)が共同で主催したもので、将棋界初の路上イベントが実現した。

[広告]

 LPSAは、日本将棋連盟から女流棋士17人が独立して5月30日、新法人として活動することを発表したばかりの団体。このうち20代~30代の若手棋士らが中心となり、道行く人々に将棋の魅力をPRした。

 仮設ステージには通販番組のカリスマ司会者として人気のベガス味岡さん進行のもと、女流棋士の名物姉妹、中倉彰子・宏美プロが登壇。女流棋士の応援団として駆けつけたガールズユニット歌手の「サバイブ」とともにトーク。彼女らの生ライブもはさみながら、将棋のルールを解説したり、来場客に問題を投げかける場面も。その後、石橋幸緒プロ4段が目隠しをして飛車落で、小学生の天才アマチュア将棋少女の竹俣紅さんとの対局試合にも注目が集まった。解説をLPSA代表理事の中井広恵プロ6段が務め、結果「負けちゃいました」と記した扇子を手にする石橋プロだった。

 北尾まどかプロ初段が同時に10人の一般客を相手に行った「10面指し」には黒山の人だかり。駒それぞれのルール(動かし方)をデザインされた無料配布のオリジナルうちわ片手に指導しながら対局。北尾さんは「全くの初心者でも筋の良い人がいらっしゃいましたね。このイベントがきっかけとなって将棋を始める人がより増えるとうれしい」と話す。

 中倉姉妹も「将棋は幅広い世代が楽しめる頭脳ゲームで、年齢を超えた家族や友人とのコミュニケーションツールとなるもの。現在の将棋人口1,000万人といわれるうち、女性のファンは1割弱にとどまっているので、私たちの新団体が中心となって積極的に将棋の魅力を啓蒙していきたい」。イベント開催中、6万人が通行したうち、常時700人で通計3,300人を動員。「イベントは大成功。今回かぎりではなく、定期的に開催していきたい」と意気込みを見せた。

 カフェ席で、思い思いに詰将棋を楽しむ一般客の様子を見て、ジーニア&アーレイの畑宏芳社長は「カフェでチェスを楽しむといったヨーロッパなどに見られる光景に似て、お洒落ですね。こういった文化性の高いさまざまなイベントを実施することで、モア4カフェを文化発信基地として育てていきたい」と話す。

 今回のイベント開催のきっかけとなったのは、カフェ「フーズフー」(新宿区新宿3、旧DUG)で行われていた将棋教室を畑社長が知ったことから。同店オーナーの八藤薫さんは「予想以上の盛り上がりでしたね。女流棋士の皆さんの活躍は同じ女性として励みになる。当店でも将棋教室をさらに盛りあげていきたい」と話していた。

日本女子プロ将棋協会モア4カフェ

  • はてなブックマークに追加
エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース